4月初旬に京都市東山区の高台寺に夜桜を見に行きました。
春の夜間拝観は、夜桜のライトアップに注目が集まりますが、庭園全体もライトアップされ夜でも散策できます。
ちなみに高台寺の春のライトアップは、3月中旬から5月上旬まで行われています。
今回の記事では、高台寺の春のライトアップのうち、夜桜以外の内容をお伝えします。
庭園のライトアップ
高台寺の最寄り駅は、京阪電車の祇園四条駅です。
駅からは、東に徒歩約15分です。
高台寺の夜間拝観料は600円。
受付で拝観料を納めて境内に入ります。
境内の北側に建つ小ぢんまりとした建物は、茶席の遺芳庵です。
灰屋紹益と吉野太夫との好みの茶席で、高台寺を代表する茶席だとか。
部分的に光が当たった遺芳庵を見ていると、中で誰かが秘密の相談をしているのではないかと思ってしまいます。
もしかしたら、歴史上の著名人がここで重大な会談を行ったかもしれませんね。
ライトアップされた庭園と開山堂。
高台寺の庭園は、小堀遠州の作で、開山堂の東の臥龍池(がりょうち)と西の偃月池(えんげつち)を中心として展開されています。
大きな石がいくつも置かれ、地面は盛り上がったりへこんだりしていて、まるで波打っているようであります。
開山堂と臥龍池。
ライトアップされた開山堂が水面に映ってきれいです。
また、臥龍池の周りにはカエデの木が多く植えられているので、桜が散った後は、カエデの新緑もきれいでしょうね。
開山堂には、高台寺1世の住持であった三江紹益が祀られています。
また、豊臣秀吉の正室の北政所(きたのまんどころ)の兄の木下家定とその妻の雲照院の像も安置されています。
それでは開山堂にお参りしましょう。
ライトアップされた竹林
高台寺の庭園は山の斜面に造られています。
開山堂の次は石段を上り、霊屋(おたまや)に向かいます。
霊屋には、豊臣秀吉の座像と北政所の座像が祀られています。
夜間拝観時も霊屋の中を拝観できますから、しっかりと見ておきましょう。
境内の一番高い場所に行くと傘亭と時雨亭(しぐれてい)という茶席があります。
この辺りからは、京都市街を一望できます。
また、北政所は晩年を高台寺で過ごし、大坂夏の陣の時、高台寺から炎上する大坂城を見たと伝えられています。
江戸時代初期だと、夜は真っ暗でしょうから、高台寺から燃える大坂城が見えたとしても不思議ではないですね。
傘亭と時雨亭からゆっくりと坂道を下っていきます。
すると、ライトアップされた竹林が現れました。
白く光る竹の節と緑色に輝く葉が見事ですね。
竹林がこれほど美しいものだとは知りませんでした。
竹林を抜けると、龍の頭に光が当たっていました。
今にも噛みついてきそうな表情であります。
出口付近にある休憩所の雲居庵はライトアップの時間帯も営業しているようです。
ここからライトアップされた庭園を眺めるのも風雅でしょうね。
高台寺の夜間拝観を終えた後は、掌美術館にも行きました。
高台寺を拝観したら無料で掌美術館にも入れますから、時間があれば行っておきたいですね。
なお、高台寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。