毎年、6月30日になると、京都の神社では、夏越(なごし)の祓(はらえ)が行われます。
夏越の祓は、年明けからの半年間に体にたまった「枯れてきた気」、すなわち、「けがれ」や気づかずに行った「慎むべきこと」、すなわち、「罪」を祓い清める神事です。
6月に行われることから水無月の祓とも呼ばれます。
ということで、6月30日に京都府八幡市の石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)にこの半年間のけがれと罪を祓い清めに行ってきました。
総門前の大茅の輪
石清水八幡宮は、京阪電車の八幡市駅からケーブルに乗車し、男山山上まで行くのが、最も楽な行き方です。
山の下から参道を歩いて登ることもできますが、結構きついので、足腰の弱い方は無理せずケーブルを利用した方が良いでしょう。
男山山上の参道に到着。
長い参道の奥には総門があり、その前に大きな茅の輪(ちのわ)が設置されています。
石清水八幡宮では、6月15日から30日まで茅の輪が設置されています。
茅の輪をくぐることで、疫病や罪やけがれが祓われると言われています。
茅の輪くぐりは、ただ茅の輪をくぐればよいというわけではなく、作法にしたがってくぐらなければなりません。
作法と言っても、それほど難しいことではありません。
くぐり方の解説が、茅の輪の脇に設置されているので、それを読めば誰でもできます。
茅の輪をくぐるのは3回です。
まず、茅の輪の前で一礼し、左回りにくぐります。
再び茅の輪の前で一礼して、今度は右回りにくぐります。
そして、また一礼した後、左回りにくぐり、最後に一礼します。
なお、茅の輪をくぐっているときは、以下の歌を口にしながらくぐります。
水無月の 夏越の祓 する人は 千歳(ちとせ)の命 延(の)ぶといふなり
これで半年間のけがれと罪が祓われたことでしょう。
そして、下半期の無病息災も祈願できたはずです。
茅の輪くぐりを終えた後は、本殿にもお参りをしておきましょう。
石清水八幡宮は、厄除のご利益を授けてくれますので、茅の輪くぐりをした後にお参りすると、体の隅々まで清められそうですね。
なお、石清水八幡宮では6月30日の午後4時から大祓の儀が行われます。
私は、今回は参加しませんでしたが、以前に参加したことがあります。
また、京都では6月に水無月という和菓子を食べる風習があります。
八幡市駅前の走井餅本舗さんでも、夏季限定で水無月が販売されていますので、茅の輪くぐりの後に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
なお、石清水八幡宮の詳細については以下のページを参考にしてみてください。