京都市左京区の吉田山に鎮座する吉田神社には、今宮社という末社が建っています。
今宮社があるのは、吉田神社の西側の2つ目の鳥居の近くです。
この今宮社には、方位を守る霊石が4つあり、四神石と呼ばれています。
ひとつだけ欠けた四神石
下の写真に写っているのが、今宮社です。
吉田神社の末社なので、それほど大きくはありません。
でも、石造りの鳥居と玉垣があるので、他の神社の末社と比較すると立派な造りですね。
今宮社の創建年代はよくわかっていません。
建保3年(1215年)の吉田小社の註進状(ちゅうしんじょう)の中に社名があることから、それよりも前の創建ではあるようです。
文化13年(1816年)に現在地に造営され、吉田町の産土神(うぶすながみ)として崇められていたとのこと。
四神石が置かれているのは、境内の四隅です。
四神とは、朱雀、青龍、玄武、白虎のことで、京都に都が置かれたのは四方を四神が守っている縁起の良い地形をしていたことが理由です。
境内の東南の角に置かれているのは、青龍石です。
龍がぐるぐるとトグロを巻いているような形をしています。
青龍石という名にぴったりの石ですね。
西南の角に置かれているのが白虎石。
こちらも白虎のような形をしているのでしょうが、どのように見ると、そう見えるのかちょっとわかりにくいですね。
なんとなく左の方が頭になっているように思うのですが。
石の表面にシマシマがたくさんあります。これは毛の流れということなのかもしれませんね。
西北の角に置かれているのは玄武石です。
玄武は亀に蛇が巻き付いた生き物です。
置かれている石は、確かに亀のような形をしています。
左下の石の出っ張りが頭ですね。
もうちょっと低い角度から見ると、石の盛り上がり方が甲羅のように見えますよ。
続いて東北の角に行ってみると、ここには何も置かれていませんでした。
説明書によると、東北の朱雀石は内陣にあるとのこと。
なので、四神すべての石を見ることはできません。
朱雀石もやはり朱雀をかたどった石になっているのでしょうね。
ちなみに朱雀は伝説上の鳥です。
朱雀を描いた絵画をみると、翼を広げているものが多いですね。
朱雀石も翼を広げたような形をしているのでしょうか。
吉田神社に参拝した時は、今宮社にもお参りして、四神石を実際にご覧になってください。
特に玄武石は、亀にそっくりですよ。
なお、吉田神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。