京都市北区の西賀茂に神光院(じんこういん)というお寺があります。
その名が、なんとも神々しいので、一度は訪れてみたいと思い、5月上旬にお参りをしてきました。
ただ、訪れた日は雨が降っていたため、あまりじっくりとは境内を散策できなかったんですけどね。
雨に濡れた新緑
神光院に行くには、京都駅から市バス9系統に乗車する必要があります。
市バスに乗れば、後は「神光院前」で下車するだけ。
バス停の近くの塀で囲まれた一帯が、神光院の境内です。
入口は、バス停から南に少し歩いた辺りにあります。
山門の近くに植えられているツツジが、赤い花をたくさん咲かせています。
説明書によると、神光院は、建保5年(1217年)に上賀茂神社の神主の賀茂能久(かもよしひさ)が、「霊光の照らした地に一宇を建立せよ」という信託を受けて創建したのが始まりだそうです。
なるほど、寺名に「神」と「光」が付いているのは、これが理由なのでしょう。
それでは、本堂にお参り。
本堂には、弘法大師空海が、自ら彫った弘法大師像が祀られており、厄除大師と呼ばれています。
雨の日に訪れたせいか、境内には私以外にだれもいません。
聞こえるのは、雨が落ちる音だけ。
本堂の右側には、池があります。
この池に向かって、どこからともなくサギが飛んできました。
写真を撮ろうとカメラを構えたら、どこかに行ってしまったので、写すことができませんでした。
本堂の正面辺り、境内の隅に何やら建物が建っています。
この建物は、どうやら茶室のようですね。
家に帰って、本で調べてみると、この茶室は、幕末の女流歌人の大田垣蓮月(おおたがきれんげつ)が、出家して隠棲した建物だそうです。
彼女は、2度結婚しているのですが、いずれも夫と死別し、また子供も早くに失っています。
蓮月は、若き日の富岡鉄斎とも交流がありました。
鉄斎は、蓮月の慈悲深い心に感化され、人間性を深めていったそうです。
詳しい内容については、以下のWEBサイトに掲載されていますので、ご覧になってください。
茶室の前には、カエデが植えられています。
この時期は、新緑がとてもきれいですね。
雨で濡れると、葉が一層みずみずしく見えます。
山門のそばのカエデも新緑がきれいでした。
神光院は、紅葉の名所でもあるようなので、また秋にも訪れたいですね。