京都市右京区の嵯峨野の北に建つ愛宕念仏寺(おたぎねんぶつじ)は、秋になると境内がモミジで紅く染まります。
JR嵯峨嵐山駅から20分程度は歩かないといけないため、嵯峨野や嵐山に観光で訪れた方でも、ここまで足を延ばす方は少なめです。
11月22日。
そろそろ良い感じで境内が紅葉しているだろうと思い、愛宕念仏寺に参拝することにしました。
まだ色付き始めたばかりの境内
愛宕念仏寺の入口にある仁王門越しに境内を見ると、すでに真っ赤に色付いていました。
これはちょうど良い時期に訪れることができたかな。
仁王門の前では、石仏がお出迎え。
「おこしやす愛宕寺へ」
愛宕念仏寺は、もともとは平安遷都(794年)の前に東山区に創建されましたが、大正11年(1922年)に当地に移されました。
受付で拝観料300円を納めて境内へと進みます。
愛宕念仏寺の境内は、山に登るように建物が並んでいます。
石段の途中で振り返って紅葉を観賞。
あれ?
仁王門の前で見た時よりも色付きが良くありません。
どうやら境内の奥に行くほど、紅葉が遅いようです。
地蔵堂の周囲のカエデはほとんどが青葉です。
本堂の周辺も青葉が目立つ状態。
2011年の京都の紅葉は全体的に遅れているのですが、それにしても11月下旬でこの色付きというのは遅すぎますね。
愛宕念仏寺と言えば、参拝者によって彫られた千二百羅漢が有名です。
それぞれの羅漢は、全て異なる表情をしており、ひとつとして同じものはありません。
羅漢の奥に建つ多宝塔の後ろのカエデは、色付き始めの状態。
見ごろは、まだ先になりそうな感じです。
多宝塔を過ぎ、境内で一番高い場所にやってきました。
ここから境内を見下ろすと、一番日当たりが良さそうな場所に植えられているカエデだけが紅く染まっていました。
境内の散策と本堂のお参りを済ませた後は、石段を下りて、境内の下に向かいます。
この日、一番きれいに紅葉していたのは、この石段下から見上げたカエデたちでした。
真っ赤なモミジの他にオレンジ色や黄色の葉も混ざっていましたが、こういう景色は、季節の移ろいを感じることができて、味わい深いですね。
同じ景色を羅漢たちも入れて撮影。
この時はじめて、羅漢の頭が絶壁だと気づきました。
嵯峨野でのんびりと紅葉を観賞しようと思うなら、ぜひ、愛宕念仏寺に訪れてください。