最近は、お酒を飲む方が減ってきているようですが、それでも毎日飲むというお酒好きの方も多いことでしょう。
そんな酒好きの夫を持っている奥さんは、夫の健康面など、何かと心配事があるのではないでしょうか。
「できることなら夫に禁酒してほしい」
そう思っている方にお参りしていただきたいのが、京都市北区に建つ地蔵院です。
どんな無理な頼み事も断らない天野屋利兵衛
地蔵院は、神亀3年(726年)に行基が桓武天皇の勅願によって建立したと伝えられています。
春になると五色八重散り椿が咲くことで有名なお寺ですね。
地蔵院の境内には、忠臣蔵に登場する天野屋利兵衛の墓があります。
この天野屋利兵衛の墓にお参りをすると禁酒することができるそうです。
でも、なぜ天野屋利兵衛の墓にお参りすると禁酒できるのでしょうか
江戸時代、江戸城で赤穂藩の藩主浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りかかる事件が起こりました。
この事件で赤穂藩は取りつぶしとなり、藩士たちは浪人となってしまいました。
浪人となった藩士たちは、主君の敵を討つために吉良上野介の屋敷に討ち入ることを計画しましたが、彼らには武器がありません。
そこで、赤穂浪士達は、大坂の商人の天野屋利兵衛に武器の調達を依頼しました。
以前から赤穂藩と関係の深かった利兵衛は、彼らの無理難題を受け入れ、密かに武器の製造を開始します。
しかし、武器製造は役人に知れてしまい、利兵衛は捕えられ、拷問にかけられました。
どんなに厳しい拷問を受けても利兵衛は、「天野屋利兵衛は男でござる」と言って、何のために武器を製造しているのか白状しませんでした。
最終的に利兵衛が口を割らなかったことで、赤穂浪士は討ち入りに成功しました。
このようにどんな無理難題でも頼まれたことは、しっかりと守る天野屋利兵衛なので、止めさせるのが難しい夫の飲酒も、彼の墓に供えた水を飲ませると酒嫌いになると伝えられています。
夫に禁酒してほしいと思っている方は、ぜひお参りしてみてください。
また、天野屋利兵衛は、京都市山科区の大石神社の境内に建つ義人社にも祀られています。
地蔵院の天野屋利兵衛の墓だけでなく、大石神社の義人社にもお参りしておくと、さらにご利益があるかもしれませんね。
なお、地蔵院と大石神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。