叡山電車の一乗寺駅を出て東に歩いて行くと上り坂にさしかかります。
この上り坂の途中には、詩仙堂や八大神社がありますが、さらに上っていくと狸谷山不動院の入り口に到着します。
一乗寺駅からここまでは30分程度。
試練の250段
狸谷山不動院の入り口は、まるで山の中への入り口のようです。
ここから境内へは、250段の石段を上らなければなりません。
ここまで来るだけでも、結構しんどかったのに、さらに250段も上らなければならないとわかると、来た道を引き返したくなります。
しかし、ここまで来て引き返すのを許さないもう一人の自分が、前に進むように命令します。
息が整ったところで、いざ境内へ。
その前に、入口の近にたくさんのタヌキの置物と阪神タイガースのマークを発見したので、近くに寄ってみることに。
阪神タイガースが優勝した当時の監督の吉田義男さんの名前が刻まれた石柱や小林繁投手のお百度参拝記念の石柱も建てられています。
どうやら、狸谷山不動院は、阪神タイガースと縁があるようです。
さあ、いよいよ250段の石段に挑みます。
休みながら上れば、何とかなるでしょう。
石段の半分を上ったところに、白龍弁財天が建っていました。
当然、寄り道です。
たくさんの小さな鳥居をくぐった先に社殿がありました。
なかなか立派な屋根です。
この社殿は通り抜けできることから、もしかしたら門なのかもしれません。
通り抜けることができるなら、もちろん通り抜けてみます。
通り抜けた先には、七福神の像がずらっと並んでいました。
七福神に混ざって、タヌキも立っています。
一体ずつじっくりと見ようと七福神に近付いてみると、さらに中央に小さな七福神がいらっしゃいました。
このミニ七福神に気付かずに素通りしてしまう人は、多いのではないでしょうか?
せっかくなので、拝んでおきましょう。
ミニ七福神をよく見ると、そこには8体並んでいます。
なんと中央に堂々と立っているのはタヌキではないですか。
どうやら、ここでは、七福神よりもタヌキの方がえらいようです。
山に囲まれた境内
当初は、大変そうだと思っていた250段の石段でしたが、ところどころに白龍弁財天など、興味深いものがあったので、それほど疲れずに境内まで上ることができました。
雄大な山に囲まれた境内は、威圧的です。
山に囲まれている現在の自分を見つめなおすと、人間の小ささを感じさせられますね。
境内を散策していると不動明王が祀られているのに気付きました。
この不動明王の後ろには、滝があるのですが、この滝は宮本武蔵が一乗寺下り松で吉岡一門と決闘する前に修業した場所と伝えられています。
不動明王のあたりから振り返ると懸崖造りの大きな本殿の全景を見ることができます。
本殿は、昭和に入ってから建立されたものだとか。
この本殿を見ていると清水寺を思い出します。
本殿は、下から見るだけでなく、上がることもできます。
下の写真は、本殿の上から撮影したものですが、このあたりは、とあるテレビ番組のロケでも使われたそうです。
境内を一通り散策したところで、狸谷山不動院を後にすることに。
来る時に上ってきた石段付近まで戻ると、何となく左後方から視線を感じるので、振り返ってみたらタヌキが見送ってくれているように並んでいました。
その名の通りタヌキがいっぱいの狸谷山不動院でした。
なお、狸谷山不動院では、毎年1月28日に「ガン封じの笹酒」が振る舞われる初不動が催されます。
その内容については、「はるみのひとり言」さんの狸谷山不動院☆初不動の記事で紹介されていますので、ご覧になってください。
また、狸谷山不動院の詳細については、以下のページを参考にしてみてください。