東山区にある高台寺と圓徳院(えんとくいん)は、豊臣秀吉の正室の北政所(きたのまんどころ)所縁のお寺ということで有名です。
なので、高台寺に訪れたなら圓徳院も、圓徳院を訪れたなら高台寺も、というのが通常の拝観コースとなります。
また、圓徳院の近くには、高台寺と関連各寺院に収蔵されてきた北政所所縁の宝物を中心に展示している掌美術館(しょうびじゅつかん)もあるので、こちらも鑑賞しておきたいところです。
3ヶ所まとめて訪れるなら共通拝観券
高台寺、圓徳院、掌美術館のそれぞれの拝観料は、600円、500円、300円となっています。
なので、全部拝観すると合計1,400円かかることになります。
高台寺の拝観料には、掌美術館の拝観料も含まれているので、両方を一緒に拝観すれば、300円安くなってお得なのですが、もっとお得に拝観する方法があります。
それは、3ヶ所まとめて拝観できる共通拝観券を購入することです。
共通拝観券は900円なので、3ヶ所ばらばらで拝観する場合と比較すると500円も安くなり、割引率も
(1,400円-900円)/1,400円*100%=35.7%
と、かなりお得です。
高台寺と圓徳院の拝観券を購入する場合との比較でも18.2%の割引となるので、共通拝観券を利用しない手はないでしょう。
しかも、共通拝観券を購入した場合に限り、絵ハガキが4枚貰えます。
絵ハガキはいくつか種類があるようで、私が貰ったものと友人が貰ったものでは、デザインが異なっていました。
なお、共通拝観券は、高台寺の受付でも圓徳院の受付でも購入することができます。
春は高台寺の枝垂れ桜
高台寺の入り口は、ねねの道から、通称、台所坂と呼ばれる石段を上ったところにあります。
上の写真に写っている高台寺の庫裡(くり)の脇から入場してください。
高台寺と言えば、方丈庭園に植えられている枝垂れ桜が有名です。
高台寺の境内にある桜の木は、この1本だけなので少し寂しい感じもしますが、逆にこの1本だけだから味があるのでしょう。
この枝垂れ桜だけをじっくりと観賞してください。
ちなみに枝垂れ桜の写真を撮りたい方は、午前中に拝観することをおすすめします。
なぜなら、枝垂れ桜は西向きにしか見ることができないので、午後になると逆光になって、写真が暗くなってしまうからです。
上の写真は、午後3時くらいに撮影したものなので、暗く写ってしまいました。
高台寺には、他にも開山堂や霊屋(おたまや)など、観るべきものがたくさんありますが、その中でも臥龍廊(がりょうろう)が、個人的にはおすすめです。
わかりにくいですが、上の写真の左の方に見える山に向かって延びている長い屋根が臥龍廊です。
その名の通り、龍が伏せているような形をしていますね。
そして、下の写真は臥龍廊の内部のものです。
外から見た時よりも中から見た時の方が角度があるように見えます。
ぜひ、実際に訪れて、臥龍廊を観てください。
新緑と紅葉の時期は圓徳院
圓徳院は、高台寺の石段を降りた辺りに建っています。
内部では、障壁画や襖絵を鑑賞することができ、外では北庭と南庭といった2つの庭園を鑑賞することができます。
下の写真は、入口からすぐのところにある南庭です。
拝観案内の写真を見ると南庭は新緑の時期に鑑賞するのが良さそうです。
そして、下の写真は南庭とは反対側の北庭です。
北庭は、伏見城北政所化粧御殿の前庭を移したものとか。
こちらは、拝観案内の写真を見る限りでは、紅葉の時期が見頃のようですね。
高台寺と圓徳院は見頃が異なる
高台寺と圓徳院は、共通拝観券を購入した方がお得なのですが、どうやら見頃が異なっているようです。
高台寺の枝垂れ桜を観に行くと、その時期は、圓徳院の庭園の木が枝だけの状態です。
逆に新緑や紅葉の時期に圓徳院に訪れると高台寺の枝垂れ桜は散ってしまっています。
なので、高台寺の枝垂れ桜が目当ての場合や圓徳院の紅葉が目当ての場合には、共通拝観券を購入せずにどちらか一方だけを拝観した方が良さそうです。
2011年12月1日追記
秋は高台寺も圓徳院も紅葉を見ることができます。上の表現だと誤解される方がいらっしゃると思いましたので、追記しました。
掌美術館については、高台寺に訪れた時に拝観すればいいでしょう。
なお、高台寺の詳細については、下記のページを参考にしてみてください。