建仁寺の南から東山の坂道を上って行くと五重塔が見えます。
この五重塔は、法観寺の五重塔で八坂の塔という通称で呼ばれています。
八坂の塔に近付くにつれて坂道が急になってくるのですが、塔の近くまで上ってきたところで、右を見ると朱色の門が鮮やかな八坂庚申堂が建っています。
寝ると悪い行いが密告される
八坂庚申堂という呼び名は通称で、正式には金剛寺といいます。
東京の浅草寺、大阪の四天王寺とともに日本三大庚申と言われます。
庚申とは、干支の一つである庚申(かのえさる)を意味し、60日に一度やってくる庚申の日には、八坂庚申堂に訪れる人が多いそうです。
庚申の日の夜、寝ている間に体の中にいる三尸(さんし)という虫が外に出てきて、天帝にその人間の悪行を告げに行きます。
悪行が天帝に告げられると天帝はその人間への罰として、寿命を縮めてしまいます。
だから、庚申の日は徹夜をして三尸が体の外に出ていかないようにしなければなりません。
これを庚申待ちといいます。
八坂庚申堂の本尊は、青面金剛(しょうめんこんごう)なのですが、この青面金剛は、なんと三尸の虫を食べてしまいます。
そのため、八坂庚申堂は、悪い虫を食べてくれるということで、病気平癒のご利益があると言われるようになりました。
2010年の初庚申は1月10日だした。
「京都の旅・四季の写真集」 さんの初庚申 八坂庚申堂の記事では、参拝に訪れる方が多かったと紹介されています。その時の写真が掲載されていますので、ご覧になってみてください。
庚申の日は、60日毎にやってくるので、「今日は庚申の日だ」と気付いた時には、八坂庚申堂に参拝してみてはいかがでしょうか。
写真撮影が難しい八坂の塔
八坂庚申堂とは関係ないのですが、八坂庚申堂に訪れると必ず目に入るのが八坂の塔です。
この八坂の塔は、写真を撮るのが難しい場所に建っています。
坂の下側から八坂の塔を撮影しようとすると左右のお店が入ってしまいます。
そこで、坂の上に行って、八坂の塔を見下ろすように写真を撮ろうとすると、今度は塔の下の部分を写せなかったり、電線が写真に入ってしまったりします。
京都の五重塔の中で、最も撮影しにくい五重塔ではないでしょうか。
そんな写真撮影が難しい八坂の塔ですが、「京都観光地ぷらり旅」さんは、八坂の塔をうまく撮影されています。周りの建物を違和感なく写真の中に収めていますね。
八坂庚申堂に訪れた時は、ぜひ八坂の塔の写真撮影にもチャレンジしてください。