御香宮神社の割拝殿

京都市伏見区の御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)に新年のお参りに行ってきました。

御香宮神社は、貞観4年(862年)に境内から香りのよい清泉が湧き出し、その水を飲むと病気が治ったということから、清和天皇より「御香宮」の名を賜りました。

もちろん現在も御香水と呼ばれる湧水が出ていて、地元の方がペットボトルを持って汲みに訪れます。

御香宮神社は、この御香水が有名なのですが、他に割拝殿の極彩色の彫刻も見事なので、参拝時に見ておきたいところです。

寅、獅子、鶴などの彫刻

御香宮神社は、近鉄桃山御陵駅、京阪伏見桃山駅から東に5分ほど歩いた辺りに建っています。

神社の南に入口の鳥居があり、通常はここから入るのですが、今回は、東の鳥居から境内に入ることにしました。

東の鳥居

東の鳥居

境内に入り、北に進むと、真ん中が通路となっている建物が建っています。

この建物が御香宮神社の割拝殿です。

割拝殿

割拝殿

割拝殿の前まで来たら、建物の上をご覧になってください。

すると、極彩色の彫刻が見えます。

下の写真に写っているのが、その彫刻です。

通路の上の装飾

通路の上の装飾

写真だと分かりにくいですが、鯉の滝のぼりが彫られています。

右側には滝をのぼる金色の鯉が2匹、左側には鯉にまたがった仙人が1人見えます。

割拝殿は、寛永2年(1625年)に紀州徳川家の徳川頼宜(とくがわよりのぶ)が寄進したもので、近年になって復元されました。

割拝殿の彫刻は、通路の上だけでなく、その左右や背面にもあります。

松の上に鳥がとまっている彫刻。

松

立体感のある寅もいます。

寅

口を開けた獅子は、何かを威嚇しているようです。

獅子

獅子

そして、演技が良さそうな鶴の彫刻。

鶴

どの彫刻も細部まで細かく彫られていますね。

割拝殿の彫刻を見ていると、つい本殿へのお参りを忘れてしまいそうになりますので、ご注意を。

本殿

本殿

御香宮神社は、安産、子育てのご利益があります。

割拝殿を寄進した徳川頼宜は、家康が伏見に滞在中に授かった子です。

他にも家康は、同じころに義直、頼房といった子を授かっています。

そのため、御香宮神社は、徳川家の産土神(うぶすながみ)として崇敬されるようになったそうです。

ご利益が期待できそうな話ですね。

御香宮神社に参拝した時は、御香水を汲むだけでなく、割拝殿の極彩色の彫刻もご覧になってください。

あまり長い時間眺めていると、首が痛くなるので注意してください。

なお、御香宮神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

宿泊