建仁寺の三門近くに植えられたオチャノキ

10月中旬に京都市東山区の大谷本廟に参拝した後、北西に約10分歩き建仁寺を訪れました。

京都最古の禅寺である建仁寺は、繁華街の祇園に建っており、参拝するのに便利です。

でも、いつも境内にはあまり人がいません。

オチャノキ「風神雷神」

建仁寺には、京阪電車の祇園四条駅から南東に5分ほど歩くと到着します。

駅からだと北西から境内に入るのが便利ですが、今回は南側にある勅使門のわきから境内に入ります。

勅使門

勅使門

この勅使門は、平重盛の六波羅邸にあった門を移したと伝えられており、柱や扉に矢が刺さった跡があることから、矢の根門や矢立門(やたちもん)と呼ばれています。

勅使門わきの小さな門から境内に入ります。

境内

境内

手前には放生池があり、その奥に三門が建っています。

まずは、境内を東に歩いて楽大明神にお参りです。

楽大明神

楽大明神

楽大明神の近くでは、ホトトギスがたくさん咲ていましたよ。

ホトトギス

ホトトギス

秋になると、街中でもホトトギスの花を見かけますね。

三門の望闕楼(ぼうけつろう)を正面から眺めます。

三門

三門

望闕楼には、御所を望むという意味があります。

三門の前の左右にいつの間にかオチャノキが植えられていました。

オチャノキ

オチャノキ

近くの説明書には、「オチャノキ『風神雷神』」と書かれており、令和3年(2021年)7月5日に株式会社グリーンディスプレイが寄贈したそうです。

建仁寺を創建した栄西は、宋の国からお茶を伝えています。

説明書によると、全国有数のお茶の産地である静岡県掛川市では、近年、茶産業の縮小によって耕作放棄され、茶の老木が野生化し多数生息しているとのこと。

そこで、その茶樹に観葉樹としての新たな役割を与える「オチャノキプロジェクト」により、お茶の文化の益々の発展と豊作を祈念し、ここ建仁寺に献納されました。

三門とオチャノキ

三門とオチャノキ

説明書には、以下の文章も書かれています。

里山で人々の生活を支え、その役割を全うし時を経て五穀豊穣の神「風神雷神」を所蔵する建仁寺に戻り、およそ八百年間普及しているお茶文化の隆盛を祈る。

今でも、建仁寺では、複製ではありますが、俵屋宗達の風神雷神図屏風を見ることができますよ。

三門から東に歩くと、茶碑が立っています。

茶碑

茶碑

栄西は、お茶の栽培方法とその効用を説き、『喫茶養生記』を著したことで知られていますね。

そして、茶碑の後ろには、平成の茶苑があります。

平成の茶苑

平成の茶苑

平成の茶苑は、平成3年(1991年)に「茶」将来800年を記念して植樹栽培した平成の覆い下茶園です。

毎年5月10日頃、初摘みした茶葉を石臼でひいた抹茶を6月5日の御開山毎歳忌にお供えし、ご遺徳茶恩に感謝の誠を捧げているそうです。

三門の後ろに建つ法堂(はっとう)。

法堂

法堂

法堂の頭上では、白い雲の間から青空が顔を覗かせていましたよ。

この後は、大将軍神社に参拝します。

なお、建仁寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。

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