5月末に京都市東山区の知恩院に参拝した後、近くの安養寺も訪れました。
安養寺は円山公園の東奥に建つお寺で、東山に観光で訪れても、ここまで足を延ばす人は少ないですね。
特に今の時期は、京都に旅行で訪れる方も少なくなるので、安養寺に参拝する人はほとんどいないのではないでしょうか。
安養寺
安養寺は、京阪電車の祇園四条駅から東に10分ほど歩いた辺りに建っています。
途中、八坂神社を通り抜けるのが近道ですね。
八坂神社方面から安養寺を訪れると、坂道や石段を上ったりと、ちょっと疲れます。
でも、今回は知恩院の大鐘楼から安養寺に向かったので、疲れることはありませんでした。
なんせ、大鐘楼の隣に安養寺がありますからね。
安養寺の入り口にやってきました。
山門をくぐり、石段を歩いて登っていきます。
カエデの青葉が、初夏の日差しに照らされて黄緑色に輝いていました。
石段の途中では、サツキが咲き始めています。
そして、本堂の前に到着。
安養寺は、延暦年間(782-806年)に伝教大師最澄が開創したと伝えられています。
現在の安養寺が建つ地は、法然が結んだ吉水草庵があったことで知られています。
安養寺の山号は慈円山というのですが、「慈」の文字を外して円山と呼ばれ親しまれており、近くの円山公園の名称のもとになったのだとか。
それでは本堂にお参りをしましょう。
本堂の前のサツキも咲き始め。
6月に入ってから参拝すれば、もっときれいに咲いたサツキを見れたかもしれませんね。
安養寺には、本堂の他に庫裡(くり)や書院も建っていますが、本堂以外の場所には行きにくい感じです。
なので、本堂にお参りを済ませた後は、すぐに外に出ることに。
参道の途中で、白色と赤色が混ざった風変わりなサツキの花が咲いていましたよ。
円山弁天堂
安養寺にお参りを済ませた後は、近くの休憩所のような建物で、持参したお茶を飲みながら少し休みます。
安養寺の入り口付近には、桜が多く植えられているので、お花見シーズンに円山公園を訪れる時は、この付近の桜も見ておきたいですね。
休憩を終え、南に歩いて石段を下ります。
すると、円山弁天堂が建っています。
安養寺に参拝したのも久しぶりですし、円山弁天堂を訪れたのも久しぶりです。
お参りをしていきましょう。
円山弁天堂の前のサツキは、まずまず多くの花を咲かせていました。
まだまだ華やかになりそうな感じですね。
円山弁天堂に祀られているのは、吉水弁財天尊です。
鎌倉時代初期に慈鎮和尚が安養寺境内の名水「吉水」のほとりに勧請したのが始まりのようです。
源照という琵琶法師が技芸上達をこの弁財天に祈願したところ、琵琶の妙曲を奏することが天聞に達し、後小松院の恩籠を蒙り紫衣を賜ったそうです。
芸能や芸術関係の仕事をされている方がお参りすると、技芸上達のご利益を授かれそうですね。
弁財天にお参りを済ませたので、鳥居の前の白色のサツキを見て、円山弁天堂を後にしました。