2月中旬に京都市右京区に建つ福王子神社に参拝しました。
福王子神社には過去に訪れたことがありますが、随分と前のことになります。
仁和寺の特別公開を見に行った後、周辺を散策しようと思い、その時に福王子神社のことを思い出してお参りしていくことにしました。
班子皇后を祀る本殿
福王子神社は、京福電車の宇多野駅から北に3分ほど歩いた辺りに建っています。
市バスだと「福王子」で下車してすぐです。
福王子の交差点は、金閣寺の辺りから西に延びる「きぬかけの路」の西端です。
その交差点の近くに鎮座しているのが福王子神社です。
石造りの鳥居をくぐって境内に入ると正面に拝殿が建っています。
そして、拝殿の後ろに本殿が建っています。
福王子神社は、本殿、拝殿、鳥居が重要文化財に指定されています。
本殿に祀られているのは、光孝天皇の皇后で宇多天皇の母である班子(はんし)皇后です。
宇多天皇が創建した仁和寺の鎮守として祀られていたのが、この福王子神社だと伝えられています。
現在の社殿は、寛永21年(1644年)に徳川家光と仁和寺法王覚深親王が、仁和寺の伽藍とともに造営したものです。
それでは本殿にお参りをしましょう。
夫荒神を祀る末社
本殿の西側には末社が建っています。
末社に祀られているのは、夫荒神(ぶこうのかみ)です。
平安時代、毎年夏に洛北氷室より御所宮中に氷が献上される慣わしとなっていました。
ある時、御所に氷を届ける夫役が氷を解かさないために疾走したところ、疲労のため、この地で息絶えてしまいます。
その後、夫役の霊が妖怪となり崇りをなしたため、社を建てて祀ったと伝えられています。
その社が、福王子神社の末社です。
ちなみに福王子の「ふくおう」は、「ぶこう」が転訛したものと言われています。
福王子神社の境内は、それほど広くはありません。
お参りに訪れる人も少ないようで、境内は無人でした。
本殿の近くに奉納された絵馬には、縁起の良さそうな宝船が描かれています。
木には、おみくじが結ばれていたので、参拝者は意外と多いのかもしれません。
鳥居の近くにいる狛犬。
境内を囲む玉垣の朱色が鮮やかであります。
2月ではありましたが、快晴だったため、福王子神社にお参りをした後、とても清々しい気持ちになりましたよ。
福王子神社には仁和寺から西に5分ほど歩けば到着するので、仁和寺を観光した後に参拝すると良いでしょう。
仁和寺からバスに乗車すると混雑することがありますが、福王子からだとバスの中が空いていますよ。
なお、福王子神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。