1月上旬。
京都市東山区の安井金比羅宮に参拝した後、南に5分ほど歩いて六道珍皇寺(ろくどうちんのうじ)を訪れました。
六道珍皇寺は、8月に行われるお精霊(しょうらい)迎えの六道まいりで有名です。
六道まいりの期間は参拝者が多い六道珍皇寺ですが、冬は参拝者が少な目。
そのため、心静かにお参りをできます。
閻魔・篁堂の閻魔大王と小野篁
六道珍皇寺には、京阪電車の清水五条駅から北東に7分ほど歩くと到着します。
朱色の山門が建つ入り口にやって来ました。
山門の前には、「六道の辻」と刻まれた石碑が置かれています。
平安時代、この辺りは六道の辻と呼ばれており、小野篁(おののたかむら)が井戸を通って閻魔大王に会いに行っていたと伝えられています。
その井戸は、冥土通いの井戸と呼ばれ、今も六道珍皇寺の本堂脇に残っていますよ。
山門をくぐって境内へ。
境内では、ナンテンが赤い実をたくさん付けていました。
赤色のサザンカも咲いています。
サザンカの後ろでは、ツワブキの黄色い花も咲いていましたよ。
上の写真の白色の紙は、おみくじですね。
それでは本堂にお参りをしましょう。
本堂に祀られているのは、薬師如来です。
境内の東側に建つ閻魔・篁堂。
中央には、木像十一面観音立像が安置されています。
戸は開いていませんが、窓から中を覗くことができますよ。
閻魔・篁堂内の右側には閻魔大王、左側に小野篁の像も祀られています。
六道珍皇寺を訪れたら、閻魔・篁堂の中もしっかり拝んでおきたいですね。
平安の銘鐘を撞く
脇堂の北側には朱色と白色の鐘楼が建っています。
この中には、平安の銘鐘があり、参拝者は撞くことができます。
一見すると、どうやって撞くのかわかりませんが、鐘楼の中央やや下に少しだけ出た引き綱があります。
この引き綱を手前に伸ばし、引っ張ると中の鐘を撞くことができます。
私も引き綱を引いて鐘を撞いたのですが、力が弱かったため、小さな音しか出ませんでした。
8月の六道まいりでは、本堂前で水塔婆(みずとうば)に迎える先祖の戒名をしたためてもらった後、平安の銘鐘を撞きます。
平安の銘鐘は迎え鐘と呼ばれており、昔から京都では盂蘭盆(うらぼん)に迎え鐘を撞いて先祖の霊を迎えていました。
以前は、鐘楼は朱色ではなく黒色だったのですが、最近になって再建したようです。
境内の西側にひっそりと祀られているのは、お岩大明神です。
この祠を見ると、いつも背筋がひんやりとします。
本堂にお参りを済ませ、平安の銘鐘を撞くこともできたので、そろそろ六道珍皇寺から出ましょう。
私が訪れた日は、冬にしては珍しく境内には参拝者の方が何人かいらっしゃいましたよ。
この後は、六波羅蜜寺に参拝しました。
なお、六道珍皇寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。