8月末に本堂の工事中の清水寺を訪れました。
清水寺の本堂の工事は約3年かかるのですが、その間も参拝することができます。
本堂に覆いがかかっているので、いつもの清水寺の風景ではありません。
それでも見るべきものがたくさんあるので、工事期間中でも清水寺に参拝する価値は十分あります。
夏でも人が多い清水寺
京阪電車の清水五条駅から東に20分ほど歩き、清水寺の入り口の仁王門までやってきました。
8月末とは言え、まだ暑い夏。
なので、人が少ないかなと思ったのですが、そんなことはなく、仁王門付近は国内外からの旅行者であふれかえっていました。
仁王門をくぐり胎内めぐりで有名な随求堂(ずいぐとう)の前にやって来ると、赤色のサルスベリがきれいに咲いていました。
それでは拝観受付に向かいましょう。
拝観料は400円です。
拝観受付の近くに建つ田村堂に南部風鈴がたくさん吊るされていました。
本堂の中も南部風鈴がいっぱい。
平成22年(2010年)から、清水寺では、毎年夏になると「京都清水寺で南部風鈴を愛でる会」が催されています。
清水寺は、平安時代初期に蝦夷征伐のために東北に赴いた坂上田村麻呂ゆかりのお寺です。
境内には、田村麻呂によって京都に連れられたアテルイとモレの碑もあり、東北とも縁があります。
そういうことから、岩手県名産の南部鉄器製の風鈴が岩手県から送られるようになったそうです。
風鈴には短冊が付いており、東日本大震災の復興や子供たちの将来の夢が記されていましたよ。
風が吹くと、風鈴たちが一斉にチリンチリンと鳴きだします。
その音は小さく、とても涼やかであります。
夏の境内
本堂にお参りを済ませ、清水の舞台にやってきました。
工事中ではありますが、清水の舞台から境内を眺めることはできます。
本堂の次は奥の院に向かいます。
奥の院には、ふれ愛観音さまがいらっしゃるので、体に触れて祈願しましょう。
奥の院から子安塔(こやすのとう)へ向かう参道をゆっくりと歩きます。
この辺りは、木陰が多く割と涼しかったです。
そうは言っても、最高気温が35度のとても暑い日でしたから、汗が引くことはありません。
子安塔までやってきました。
緑色の山を背景に建つ朱色の三重塔が美しいですね。
こちらは、子安塔を守護する泰産寺です。
子安塔は、その名からわかるように安産信仰の塔です。
ちなみに清水寺の近くの三年坂は、産寧坂とも表記し、泰産寺まで安産祈願のお参りをするために通る道だと言われています。
子安塔から音羽の滝にやってきました。
これまで何度も清水寺に参拝していますが、音羽の滝の水を汲んだことがなかったので、今回は音羽の滝のご利益を授かることにしました。
音羽の滝は3筋の滝で、左から学業成就、恋愛成就、延命長寿のご利益があるとされています。
参拝時は、どの筋がどのご利益か覚えていなかったので、とりあえず柄杓で全部すくって手を清めておきました。
柄杓は、紫外線で減菌処理されているので、滝の水を飲んでも大丈夫なのでしょうが、口に入れるのはやめておきました。
水筒を持っていれば、滝の水を入れて帰ったのですが。
それにしても音羽の滝は人気がありますね。
水を汲むまで15分ほど並びましたよ。
出口に向かって進みます。
三重塔の下には、かき氷屋さんが出ていました。
夏の清水寺参拝の後は、かき氷を食べて涼むのも良いですね。
出口付近では赤色のフヨウと白色のムクゲが咲いていました。
夏はそろそろ終わりが近づいていますが、フヨウもムクゲも、まだまだきれいな花を咲かせています。
なお、清水寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。