8月下旬に京都市下京区の仏光寺に参拝した後、近くの平等寺も訪れました。
平等寺の創建は、長保5年(1003年)なので千年以上の歴史のあるお寺です。
平等寺が建つ四条烏丸は、開発が進み近代的なビルがたくさん建ち並んでいるのですが、平等寺周辺は昔ながらの雰囲気を残しています。
狭い境内に並ぶお堂
平等寺の最寄り駅は、地下鉄四条駅または阪急電車の烏丸駅です。
駅を出て四条烏丸の交差点を南に約5分歩くと、平等寺の灯籠が見えてきます。
灯籠の奥に見えているのが平等寺です。
平等寺の入り口に到着。
正面に建つ大きな建物が本堂です。
境内の大部分が、この本堂が占めているため、境内が少し狭く感じます。
境内の東側にある手水鉢で手を清めましょう。
そして、本堂にお参りです。
平等寺に祀られている薬師如来は、因幡薬師と呼ばれています。
当寺は、もともと橘行平の邸宅があった場所です。
橘行平は因幡に国司として赴任していましたが、帰京の途中に夢のお告げに従って因幡賀留津(がるつ)の海中から薬師如来像を引き上げ安置しました。
すると、その薬師如来は行平を慕って京都に飛来したため、行平は自宅を改造して薬師如来を祀ります。
以来、歴代天皇や一般庶民から深い信仰を受けてきました。
ちなみに当寺の薬師如来は、嵯峨野の清凉寺に祀られている嵯峨如来、長野県の善光寺に祀られている阿弥陀如来とともに日本三如来に数えられています。
本堂の西側には、お堂がいくつか建っています。
この観音堂は、洛陽三十三所観音霊場巡りの第二十七番霊場となっています。
観音さまにも、お参りをしておきましょう。
観音堂の隣のお堂に祀られれているのは歓喜天です。
こちらは地蔵堂。
地蔵堂の奥には十九所権現(ごんげん)が祀られています。
その名のとおり、十九柱の神さまが祀られています。
「一九」は「いく」に通じるため、心願成就のご利益があるとのこと。
何か目標を達成したい方は、お参りしておくと良さそうです。
十九柱も神さまが祀られているのなら、どんな願い事も聞いてもらえそうですが、どうなのでしょうか。
十九所権現の隣のご神木に触れると元氣をいただけます。
夏の暑さで体が疲れているので、じっくりと触っておきました。
これで残暑を乗り切れそうです。
境内の北西には、閻魔大王がいらっしゃいます。
怖い顔をしていますが、本尊の薬師如来とともに健康と長寿を司っているそうです。
正面で膝をかがめ、下から拝むとご利益を授かれると言われていますよ。
再び本堂の前に戻ってきました。
平等寺は、境内のいろんなところにイスが置かれています。
このイスを見ていると、平等寺が庶民の信仰で支えられてきたことがわかるような気がしますね。
なお、平等寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。