3月下旬から5月末まで京阪電車が開催している「伏見名水スタンプラリー」は、伏見にある11ヶ所の名所が湧き出る場所に訪れ、スタンプを集めるイベントです。
すでに7ヶ所でスタンプを押印しているので、残り4ヶ所に訪れれば、すべてのスタンプの押印が完了します。
8ヶ所目に向かったのは、鶏料理で有名な「鳥せい本店」です。
地元住民に愛される白菊水
鳥せい本店は、京阪電車の伏見桃山駅から南西に5分ほど歩いたあたりにあります。
お店の前に到着。
たくさんの観光客の方が、お店に入っていきます。
祝日であったこと、また、私が訪れた時がちょうど昼食時だったことから、順番待ちの列ができていました。
列は短かったので、ほとんどのお客さんが、それほど待たずに店内に入っていましたよ。
さて、鳥せい本店から湧き出る名水は、白菊水(しらぎくすい)と呼ばれており、お店の角に水汲み場が設置されています。
無料で誰でも汲めるのがありがたいですね。
白菊水は、当地・久米の里の仙人・天太玉命(あめのふとたまのみこと)が育んだ白菊の露の一滴から湧き出たと伝えられています。
創業延宝5年(1677年)の清酒神聖・山本本家の酒造りに使用されたのが、この白菊水で、しなやかで飲み口の端麗な伏見のお酒の源とされています。
また、白菊水は、名水百選に選ばれた御香宮神社(ごこうのみやじんじゃ)の御香水と水脈が同じとのこと。
水汲み場には、数人の方が、容器を持って並んでいました。
中には、地元住民と思われる方もおり、ポリタンクを持って白菊水を汲みに来てましたよ。
私が、500mlのペットボトルを1本持って列に並んでいたところ、地元の方が順番を譲ってくれました。
伏見観光に来る旅行者を大切にしてくださる心優しき方々ですね。
京都人は、無愛想な印象を持たれていますが、決してそんなことはないんですよ。
昔から多くの人が遠方よりやって来る歴史のある街だから、むしろ、旅行者をもてなすのに慣れた人が多いんですよね。
白菊水の取水完了。
お店の入り口付近に設置されていたスタンプも、忘れずに押しておきました。
なお、鳥せい本店では、スタンプラリー開催期間中、スタンプを2つ以上押印し、お食事をされた方に原酒1杯をサービスしています。
帰宅して、白菊水を試飲。
口当たりはやや硬いですね。
やはり、伏見の名水は、中硬度のものが多いようです。
おそらく、御香水と同じ水脈の名水は、どれも中硬度なのでしょうね。
白菊水で淹れたコーヒーは、後味がすっきりとしていました。
これも伏見の名水の特徴と言えるでしょう。