明治維新時代の次に登場する時代祭の行列は、江戸時代です。
江戸時代の装束は、時代劇でよく目にするので、見慣れたものが多く、珍しさはさほどないですね。
とは言え、行列がとても長いので、なかなか見ごたえがあります。
徳川城使上洛列
江戸時代の最初に登場するのが、徳川城使上洛列です。
江戸時代、朝廷の儀式や大礼などの際に徳川家は、城使を上洛させ、皇室に礼を尽くしていました。
城使には、親藩や譜代の大名が選ばれ、即位の大礼の際には将軍家名代が多数の従者とともに上洛したそうです。
徳川城使上洛列の前の方で、ヤッコさんが登場します。
扇子を持ったヤッコさん、長い棒を持ったヤッコさん、荷物を担いだヤッコさん。
たまに停止して、観覧者の前で踊りを披露してくれます。
長い棒を持ったヤッコさんと何も持たないヤッコさんが対面し、長い棒を投げ渡したりもします。たまに棒を落としてしまうこともあるのですが、私が見てるときは、見事投げ渡しに成功していました。
徳川城使上洛列は、時代劇でよく見る大名行列と同じような感じです。
下の写真に写っているような人たちを時代劇で見たことはないですか。
「下ーにー、下ーにー」なんて言いながら、平伏するお百姓さんの前を通り過ぎていく、あのシーンとよく似ています。
えらいお侍さんは、馬にまたがって上洛。
駕籠も通っていきます。
中には、人が入っているのでしょうか。
担いでいる方は、重たそうです。
徳川城使上洛列は、とにかく長いです。
様々な姿をした人々を見ることができますが、単調になってきて、途中で見るのがしんどくなることがありますね。
江戸時代婦人列
徳川城使上洛列の次は、華やかな江戸時代婦人列の登場です。
最初に登場するのは、和宮(かずのみや)です。
和宮は、孝明天皇の妹で、幕末に幕府と朝廷が手を取り合って国難を乗り切る公武合体を実現するために14代将軍徳川家茂(とくがわいえもち)に嫁ぎました。
皇女というだけあって、豪華な輿に乗って進んでいきます。
池大雅の妻の玉瀾(ぎょくらん)。
池大雅は江戸時代の画家で、玉瀾も書画を描き和歌の才能もありました。
六条三筋町(ろくじょうみすじまち)の名妓吉野太夫の登場です。
芸者の姿は、何ともきらびやかです。
江戸時代婦人列の最後は、歌舞伎を世に広めた出雲阿国(いずものおくに)が進みます。
もっと風変わりな衣装を想像していた方も多いと思いますが、意外とシンプルな姿をしています。
ちなみに出雲阿国の像は、京阪電車の祇園四条駅近くに置かれていますね。
これで江戸時代は終了です。
この後は、安土桃山時代へと続いていきます。