京都市下京区の寺町四条は、家電量販店やドラッグストアなどが建ち並ぶショッピングエリアです。
大阪の日本橋のミニチュア版といったところでしょうか。
そんなショッピングエリアに京都大神宮という神社が建っています。
何とも威厳のありそうな社名ですね。
明治時代創建の神社
寺町四条は、道路は狭いのですが、ショッピングエリアということで、たくさんの方が行き交っています。
しかし、京都大神宮の境内に入る人は全くいません。
どなたも買い物に夢中になっているのでしょう。
境内はシンプルで、目立つものと言えば本殿しかありません。
京都大神宮は、明治6年(1873年)に伊勢神宮の内宮(ないくう)と外宮(げくう)から天照大神と豊受大神(とようけおおかみ)の分霊を迎え、創建したのが始まりです。
誰でもお伊勢参りができるようにその遥拝所を全国に設ける要請があり、それに従って京都大神宮は創建されました。
本殿は、元一条家の書院を移築したものです。
それでは、本殿にお参り。
本殿の前にはナンテンが植えられていました。
赤いナンテンの実は、神社のような和風建築物とよく合いますね。
黄色いナンテンの実もありました。
こちらは、色が薄いので、寒い京都の冬をより寒く感じさせます。
それにしても境内は本当にすっきりしています。
寺町四条の雑然とした雰囲気とは対照的ですね。
他に何かないかと思い、境内を散策すると、お稲荷さんがありました。
商売繁盛を祈願しておきましょう。
寺町四条のお店の方もきっとお参りしていることでしょう。
家に帰って京都大神宮のホームページを覗いてみると、本殿の南に小さな祠があるということが書かれていました。
上の写真のお稲荷さんがその小さな祠のようです。
小さな祠が建てられたのは、戦時中で、伊勢神宮の遥拝の他にご神体安全のためという目的があったそうです。
京都は、戦時中に空襲がなかった都市と思われがちですが、実はそんなことはなく、何度か爆撃を受けています。
ただ、東京のような大規模な空襲はなかったのですが。
今も本殿が残っているということは、京都大神宮は空襲による被害を受けなかったんでしょうね。
でも、京都駅近くの梅小路公園付近に原子爆弾を投下する計画があったので、もしも終戦がもう少し遅れていたら、京都大神宮も被害を受けていたことでしょう。
寺町四条で買い物をするときは、京都大神宮にもお参りしてみてはいかがでしょうか。