江戸時代の仇討と聞いてすぐに思い浮かぶのが忠臣蔵ですよね。
赤穂藩(あこうはん)の殿さまの浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が、江戸城松の廊下で吉良上野介(きらこうずけのすけ)に斬りつけたため、その責任をとって切腹、藩も取りつぶし。
その後、家老の大石内蔵助(おおいしくらのすけ)らが、亡き主人の敵をとるために吉良上野介の邸に討ち入り、見事に本懐を遂げるというのが、忠臣蔵のおおまかな話です。
この忠臣蔵と関係のある名所が、京都市山科区にはいくつかあります。
そこで、今回の記事では、以前に訪れたことのある忠臣蔵の名所を3つ紹介したいと思います。
1.瑞光院
JR山科駅から北に10分ほど歩いた場所に瑞光院というお寺が建っています。
江戸時代、瑞光院は、浅野内匠頭の妻と縁があったことから、赤穂藩の祈願寺となりました。
浅野内匠頭が切腹した元禄14年(1701年)には、瑞光院の境内に供養塔が建てられています。
また、仇討の後、切腹した大石内蔵助ら46人の義士の遺髪塔もあります。
普段、門が閉ざされているので境内に入ることができませんが、今でも浅野内匠頭のお墓があるそうです。
2.大石神社
次に紹介するのは、大石神社です。
創建されたのが昭和10年(1935年)なので、比較的新しい神社です。
その名の通り、大石内蔵助を祀っています。
境内には、もちろん大石内蔵助の像があります。
他にも境内には、赤穂浪士を経済的に支援した天野屋利兵衛を祀っている義人社があります。
忠臣蔵関連の資料を展示している忠臣蔵宝物館は、なんと入場無料。映画などで大石内蔵助を演じた俳優達の写真も展示されています。
3.岩屋寺
最後に紹介するのは岩屋寺です。
岩屋寺は大石神社からすぐの場所に建っています。
石段を上ったところに門があり、そこをくぐると境内に入れます。
境内には、小さめの本堂が建っており、そこには大石内蔵助の念持仏と伝えられている大聖不動明王が本尊として祀られています。
岩屋寺は、赤穂藩が取りつぶしになった後、大石内蔵助が1年ほど隠棲した場所です。
大石内蔵助がこの地で隠棲したのは、山科が京都の入り口で、江戸と赤穂を行き来する同士から情報を得るのに都合の良い場所だったからだと言われています。
岩屋寺の門の外には、大石内蔵助の遺髪塚があります。
他にも大石内蔵助の邸宅跡もあります。
大石内蔵助は、仇討の後、所有していた邸宅や田畑を岩屋寺に寄進したそうです。
3つの名所を訪れるには
以上が、以前に訪れたことがある山科の3つの忠臣蔵の名所です。
3つ全ての名所に訪れるなら、まず瑞光院を先に訪れた後、大石神社と岩屋寺を訪れた方がいいでしょう。
京都駅から出発する場合、JRに乗車して山科駅で降りてください。山科駅は、京都駅から1駅目です。
山科駅に到着したら、北に10分ほど歩けば瑞光院に到着します。
瑞光院に訪れた後は、再び山科駅に戻り、今度は地下鉄に乗車します。
山科駅から2駅目の椥辻駅で下車して、西にまっすぐ2kmほど行った場所に大石神社が建っています。
大石神社参拝後は、岩屋寺に向かいます。
岩屋寺は大石神社から5分ほど歩けば到着します。
帰りは、椥辻駅から地下鉄に乗車すれば、京都駅まで行けますよ。
山科区には、他にも忠臣蔵の名所があるかもしれませんので、機会があれば探してみたいと思います。