2009年10月8日に京都府に台風18号が直撃しました。
この時の台風で京都府の観光名所のいくつかが被害を受けたのですが、八幡市の木津川にかかる流れ橋も大きな被害を受けました。
名前は知らなくても見たことがある流れ橋
流れ橋の正式名称は、上津屋橋と言います。
しかし、地元の人はあまり上津屋橋とは言わず、流れ橋と言っています。
流れ橋は全長356.5メートルあり、木造橋の中では日本最大級の長さを誇っています。
このブログの読者の方で、流れ橋なんて聞いたことないという方も多いと思いますが、しかし、ほとんどの方が一度はテレビなどで見たことがあると思います。
八幡市の橋というサイトの写真を見ていただければ、思い出す方も多いのではないでしょうか。
どうですか?
ご覧になってどこかで見たことがあると思いませんでしたか?
実は、流れ橋は時代劇で当たり前のように使われているのです。
例えば、江戸から諸国に旅立つ時の別れのシーンだったり、橋の下での合戦のシーンなど。
とにかく時代劇では、なくてはならない橋と言ってもいいのではないでしょうか。
ところで、流れ橋はどうして流れ橋と呼ばれているのでしょうか?
流されても流されても復活する流れ橋
流れ橋は、台風などで木津川の水かさが増すと橋の上の板が流されてしまいます。
これが流れ橋と呼ばれる理由です。
水かさが増しただけで流されてしまっては、修理にかなりの手間がかかってしまうのではないかと思うでしょうが、実はそうでもありません。
流れ橋の板の両端は、2本のワイヤーで全てつながれています。
だから、板が流されてもワイヤーを引っ張って足の上に戻せば、いとも簡単に修理が終わります。
ということで、本日は10月8日の台風18号で流された流れ橋を見に行ってきたのですが、なんと修理は終わっておらず、完全に破壊されていました。
下の写真がその流れ橋です。
この状況を見るとワイヤーを引っ張っただけでは元に戻らないような気がします。
橋の正面に立って見ても、ただ足がずらーっとドミノのように並んでいるだけ。
土手から下に降りて、横から流れ橋を見ても、やっぱり弱々しい足が残っているだけですね。
橋のちょうど真ん中あたりまで歩いて行くと、怪獣が踏みつぶしたかのように橋が壊れています。
この状況だと当分は時代劇の撮影で使用することはできないでしょうね。
それにしても、今日見た木津川はほとんど水がなかったのに台風の時は3メートルくらいまで水位が上がっていたようですね。
本日は、自然の恐ろしさを見せつけられた1日でした。
なお、流れ橋へは、京阪電車の八幡市駅で京阪バスに乗車し、浜上津屋停留所で下車して徒歩約5分ほどの場所にあります。