11月上旬に京都市下京区の仏光寺に参拝した後、近くの平等寺にも参拝しました。
平等寺は因幡薬師の愛称で親しまれているお寺で、境内では、地元の人たちがお参りに訪れている姿をよく見かけます。
四条烏丸のビルが建ち並ぶ一角に建つ平等寺は、昔から庶民に信仰され続けてきた歴史があるんですね。
本堂を守っていた贔屓
平等寺は、地下鉄四条駅、または阪急電車の烏丸駅から南に5分ほど歩いた辺りに建っています。
平等寺の入り口に到着。
境内に入ると右手に透明なガラスの箱に入った物体を発見。
これは、どうやら贔屓(ひき)のようです。
贔屓は、贔屭とも書きます。
近くにあった説明書によると、この贔屓は、本堂大屋根の巴蓋として明治19年(1886年)からお堂を守っていたそうです。
贔屓は、龍が生んだ九頭の神獣・龍生九子の1頭で、亀に似た姿をしており、重きを負うことを好むと言われています。
そのため、柱の土台の装飾に用いられることが多いのだとか。
「贔」は財貨が多くあることを表し、「屭」はその財貨を屋内に入れることを表し、多くの財貨を抱えることを表しています。
そこから、大きな荷物を背負う、盛んに力を使う、鼻息を荒くして働くなどの意味を持つようになったとのこと。
また、「贔屓の引き倒し」という言葉は、ある者を贔屓し過ぎると、かえってその者を不利にし、その者のためにならないという意味のことわざですが、これは、柱の土台である贔屓を引っ張ると柱が倒れることが由来だそうです。
なるほど。
ひとつ勉強になりました。
境内の中央に建つ大きな本堂。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
干支のおみくじもありましたよ。
境内の南西に建つ観音堂は、洛陽三十三所観音霊場巡りの二十七番霊場です。
その隣に建つ歓喜天を祀るお堂。
歓喜天は、智慧、学問の神さまであり、商売、財福、福徳の神さまとしても信仰されています。
現代人にとって、ありがたいご利益を授けてくれる神様ですから、しっかりとお参りしておきたいですね。
こちらは十九所権現(ごんげん)です。
その名のとおり、19柱の神さまを祀っています。
これだけ多くの神さまがいらっしゃるのですから、どのような願い事も叶えてもらえそうです。
十九所権現の脇に祀られているご神木に触れると元氣をいただけるそうです。
気持ちが沈みがちな人は、こちらにもしっかりと触っておきましょう。
境内の西側の奥に座る怖い顔をした閻魔さま。
本尊の薬師如来とともに健康長寿のご利益を授けてくれますよ。
境内の東側には、小さなゾウがいました。
このゾウを見ていると、不思議と心が和みます。
平等寺は、庶民に長い期間信仰され続けてきたお寺のためか、気楽にお参りできますよ。
なお、平等寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。