10月22日に行われた時代祭は、安土桃山時代まで終了しました。
続いて登場するのは室町時代の行列です。
室町時代の行列は、時代祭が始まった時にはなく、平成19年(2007年)から加わりました。
まだ室町時代の参加が最近のこととあって、衣装がきれいに見えましたよ。
室町幕府執政列
室町時代の先頭をゆくのは、室町幕府執政列です。
足利将軍を中心に幕府の重責を担った三管領四職に任ぜられた主要豪族が登場します。
騎乗している弓を持った甲冑姿の武将は伊勢氏です。
伊勢氏の後ろに続くのが足利将軍。
将軍さまなのに愛想よく沿道の観覧者たちに手を振っていましたよ。
3代将軍義満なのでしょうか。
すると、前を歩いているのは新右衛門さん。
大長刀を持つ姿が勇ましい武将は細川氏です。
なかなか強そうな姿をしています。
細川氏に続くのは山名氏です。
細川氏と山名氏は、応仁の乱で戦うことになるのですが、時代祭では仲の悪いところは見られませんでしたよ。
最後尾は二階堂氏です。
クールな感じであります。
室町洛中風俗列
室町幕府執政列に続いては、室町洛中風俗列の登場です。
この行列が、時代祭の中では最も賑やかでしたよ。
先頭を進む黒い衣装を着ている人は南蛮人です。
南蛮人が登場するようになったのは、つい最近のこと。
唯一西洋の衣装を身につけています。
室町時代は、町衆と呼ばれる人々が活躍した時代でもありました。
経済力を持っていた町衆は、この時代の文化の担い手だったと言えます。
大きな派手な傘は風流傘です。
風流傘が停止すると、賑やかな演奏が始まります。
踊り子たちがその演奏に合わせて踊ります。
子どもたちも参加し、ピョンピョン跳ねるように舞い踊っていましたよ。
この踊りは風流踊りと呼ばれるもので、江戸時代以降、日本各地で行われるようになった盆踊りの原型とされています。
囃子方の衣装は明るい色をしています。
室町洛中風俗列の賑やかな風流踊りは、沿道の観覧者たちを飽きさせなくて良いですね。
風流踊りがなかった時の時代祭よりも、さらに盛り上がるようになったのではないでしょうか。
明治時代に時代祭が始まった時は、朝廷と争った足利尊氏が開いた室町幕府を祭りの中に入れれなかったのかもしれません。
他にも明治時代には、時代祭に登場させるのを慎んだ方が良い歴史上の人物がいたでしょうが、これからはそういった人たちも行列に参加するようになると、さらに楽しくなりそうです。
室町時代の次は吉野時代へと続きます。