会いたい人に似た千手観音像・三十三間堂

前回の記事では、三十三間堂の大的大会の模様を紹介しました。

大的大会の時には、三十三間堂内の拝観が無料なので、ついでに堂内も観てきました。

そこで今回の記事では、三十三間堂内の拝観内容について紹介したいと思います。

なお、堂内は写真撮影が禁止だったので、当記事内では内部の写真は掲載していません。

千一体の千手観音像

三十三間堂は、南北に細長い建物で、その内部には、二十八部衆立像が安置されており、その左右に風神・雷神像が立っています。

三十三間堂

三十三間堂

どの像の身長も大体小学生の高学年くらいの高さでした。

かなり近い位置で観ることができるので、細かい模様まではっきりと見えますね。

三十三間堂内で、圧巻なのが二十八部衆立像の背後に建つ千一体の千手観音像です。

金色の体で、どの像も同じような形をしています。

しかし、堂内の千手観音立像は、どれも違う顔をしており、その中には会いたい人の顔をした千手観音像が存在するそうです。

でも、凡人の私にはどれも同じ顔にしか見えませんでした。

三十三間堂は、長寛2年(1164年)に創建されたのですが、建長元年(1249年)に火災によって焼失しています。

この火災で千手観音像も焼失しています。

なので、現在の千手観音立像は、その後に造られたものとなるのですが、中には火災から免れたものもあります。

その数は120体ほどだそうです。

もちろん、過去に修理がおこなわれているのですが、約900年の間、壊れずに現在まで残っているというのが、すごいですね。まさにプロのなせる業と感嘆しました。

楊枝のお加持

大的大会の当日は、楊枝(やなぎ)のお加持も行われました。

三十三間堂内のちょうど中間地点あたりで、偉いお坊さんが霊木の楊枝の小枝に水をつけて参拝者の頭に振りかけています。

これが楊枝のお加持だそうで、無病息災、厄除開運のご利益を授かることができるそうです。

後白河法皇の頭痛平癒にあやかった行事だとか。

私も楊枝のお加持を待つ列に並び、賽銭を納めて頭に水をそそいでもらいました。

これで今年一年、元気で過ごせそうです。

前年のものとなりますが、楊枝のお加持については、「ねこづらどき」さんの京都・洛東 楊枝のお加持と第59回三十三間堂大的全国大会の記事でも紹介されています。長蛇の列に30分ほど並んだようですね。

私はそれほどの時間はかからなかったのですが、今思うと少し横入り気味に列に並んでいたような気がします。反省しなければいけませんね。

1月17日は、大的大会の観覧と楊枝のお加持といった貴重な体験をすることができ、有意義な1日でした。

来年も三十三間堂に訪れたいですね。