京都市左京区の大原の散策情報。寂光院、三千院、勝林院、来迎院などの行き方や見どころ、お得な割引チケットを紹介しています。
大原を巡る
大原は、京都市内の北東に位置しています。京都市中心部から遠く離れた大原は、京都市内とは思えないほど、自然が豊かな地域で、都会の喧騒を忘れさせてくれます。
春は、菜の花、桜、しゃくなげ。
夏は、アジサイ、キキョウ、サルスベリ。
秋は、コスモス、萩、紅葉。
冬は、千両、南天、雪。
このように大原は、季節ごとに様々な表情を見せてくれるので、いつ訪れても楽しむことができますが、強いて言えば、秋の紅葉の季節に訪れるのがおすすめです。
京都駅からの行き方
京都駅から大原に行くには、京都バスの17番に乗車してください。運賃は片道630円です。1時間に3本ほど運行しています。乗車時間は約1時間です。
大原に到着
京都駅からバスに揺られること1時間。
梅の宮前・大原バス停に到着です。
バスから降りると、そこには緑に囲まれた空間が広がります。
昔は、大原の里一面に菜の花畑が広がっており、今よりも自然が豊かだったそうですが、現在ではその面積が減少し、わずかに菜の花漬用として栽培されているだけです。
とは言っても、自然の豊かさは京都駅周辺とは比較になりません。
さて、大原観光ですが、名所は大原バス停の東と西に分かれています。
東には、三千院、実光院、宝泉院、勝林院、来迎院があります。
一方の西は、寂光院ただ1ヶ所だけです。
「東に多くの名所があるのだから、まずは東から散策し、時間があったら寂光院に行くのが良さそう」
そのように思ってしまいそうですが、散策は、まず西の寂光院から始め、時間の許す限り東の名所を散策する方が効率的です。
また、実光院と宝泉院では抹茶をいただけるので、この2ヶ所は連続で拝観するよりも散策の前半と後半に分けた方が良いでしょう。
そして、何より大原観光は時間がかかるので、午前中には大原に到着するようにしておきたいですね。
寂光院
では、最初に西の寂光院へ。
寂光院は、平家物語終焉の地として知られています。
壇ノ浦の戦い(1185年)で平家が滅亡した後、平清盛の娘で、安徳天皇の母の建礼門院徳子が、ここ寂光院で隠棲しました。
平家物語では、後白河法皇が、建礼門院に会うため大原の寂光院を訪れる様子が描かれています。
法皇は、建礼門院の舅にあたりますが、平家を滅亡に導いた張本人でもあります。
二人がどのような気持ちで対面したのか想像しながら、境内の紅葉を観賞すると、しみじみとした気分に浸ることができますよ。
また、宝物殿では、平家物語や建礼門院に関する展示物も鑑賞できます。
昼食
寂光院の近くには大原温泉があるので、東の観光名所に訪れる前に休憩を兼ねて昼食をとったり、足湯カフェを体験できたりします。「大原1dayチケット」の優待割引あり。
また、東の観光名所の辺りにも、飲食店がたくさん並んでいます。なので、東の観光名所付近で昼食をとるのも良いのですが、ただ、混雑しているのが難点です。
待ち時間がもったいないと思う方は、京都駅で昼食を済ませておくと良いでしょう。パン、おにぎり、お弁当などを持参して、大原バス停の待合室などで食べるのも良いですね。
実光院
実光院は、大原バス停から東に10分ほど歩くと到着します。寂光院からだと約30分かかります。
実光院では、最初に抹茶とお菓子をいただきながら、庭園を鑑賞します。
そして、その後で庭園内を散策することができます。
秋は紅葉はもちろんですが、桜を見ることもできます。実光院の桜は不断桜と呼ばれていて、秋から春にかけて花を咲かせます。
秋に大原に訪れたら、桜と紅葉を一度に楽しめる実光院には、必ず訪れましょう。
三千院
三千院は、大原で最も有名な観光名所です。境内は、とても広く、じっくり拝観すると1時間程度はかかります。
左の写真は客殿から見た聚碧園(しゅうへきえん)です。秋は、ここから紅葉を観賞することができます。
他にも三千院には、有清園、二十五菩薩石庭といった庭園があります。
春の桜、夏のアジサイ、秋の紅葉、冬の雪と、どの季節に訪れても見るものがあるのが三千院の特徴と言えます。
勝林院
勝林院は、本尊の阿弥陀如来を祀る本堂が境内にポツンと建っているお寺です。
秋になると本堂脇のカエデが真っ赤に紅葉します。実は、このカエデは境内の外からでも見ることができます。
なので、秋の大原散策で、時間が無くなってきたら、勝林院は外から眺めるだけで、拝観はパスしても良いでしょう。
ただし、外からだと、本堂の天井にある見事な彫刻は見れません。
宝泉院
宝泉院には、鶴亀庭園、額縁庭園、宝楽園という3つの庭園があります。この中で一番人気があるのが額縁庭園です。
左の写真に写っているのが額縁庭園です。
建物の柱と柱の空間を額縁にみたてて鑑賞することから、このような名が付いています。抹茶をいただきながら庭園を眺めることができるので、大原散策の休憩にちょうど良いですね。
庭園の他に宝泉院には、関ヶ原の戦い前に東軍に属した鳥居本忠が、自害した伏見城の床を使った血天井もあります。
来迎院
実光院、三千院、勝林院、宝泉院は固まって建っていますが、来迎院だけは、少し離れたところにあります。
呂川沿いに森の中に入っていくと来迎院が現れます。宝泉院からだと徒歩10分程度、三千院からだと徒歩7分程度かかります。
来迎院は、慈覚大師円仁が声明(しょうみょう)の修練道場として開いたお寺です。
森の中に建っていることから境内は、とても静かです。ここまで訪れる観光客の方が、少ないのも静かな理由のひとつですね。
来迎院を出て、呂川に沿ってさらに10分ほど森の中に入っていくと音無の滝があります。
その昔、良忍上人が声明を唱えているとき、呪文を使って滝音を消したと伝えられていることから、その名が付きました。
体力と時間に余裕がある時は、音無の滝もご覧になってください。
大原観光の注意点
大原の6ヶ所の観光名所に訪れるとなると、丸1日必要になります。なので、大原観光は時間に余裕がある日を選んだ方が良いですね。
また、時間が無くなった時のことを考えて、ここだけは拝観しておきたいという名所を3つくらい選んでおくことをおすすめします。
京都駅からの交通費と6ヶ所の拝観料の合計は約5,000円です。大原で食事をするなら、さらに2,000円から3,000円程度は必要になります。
なお、現地では長い距離を歩くことになるので、スニーカーなどの歩きやすい靴を履いて出かけてください。
宿泊
大原には、旅館と民宿がいくつか建っています。忙しく歩き回るのが苦痛と思う方は、大原で1泊するのも良いですね。
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