京の三弘法めぐり

江戸時代中期から始まった弘法大師空海と深い縁があるお寺に巡拝する京の三弘法めぐり。

毎月21日に東寺、仁和寺、神光院(じんこういん)に巡拝する風習で、四国八十八カ所霊場巡りの無事を祈願したり、お礼参りのためにも巡拝されていました。

東寺

東寺は、京都市南区に建っています。

京都駅近くから見える五重塔が有名なお寺ですね。

東寺は、延暦15年(796年)に鎮護国家のために羅城門の東に建てられ、弘仁14年(823年)に空海に与えられました。

現在、御影堂(みえどう)には、空海の像が祀られています。

東寺の御影堂(大師堂)

東寺の御影堂(大師堂)

五重塔や講堂の拝観は有料ですが、御影堂へのお参りは誰でもできるようになっています。

仁和寺

仁和寺は、京都市右京区に建っています。

光孝天皇が創建を始めましたが、志半ばで亡くなったことから、その遺志を宇多天皇が引き継ぎ、仁和4年(888年)に完成させました。

仁和寺も東寺と同じく御影堂があり、本尊として弘法大師を祀っています。

仁和寺の御影堂

仁和寺の御影堂

現在の仁和寺の御影堂は、寛永年間(1624-1644年)に京都御所の清涼殿の一部を下賜され再建されたものです。

神光院

神光院は、京都市北区に建っています。

創建されたのは、鎌倉時代で、賀茂能久(かもよしひさ)が、「霊光の射す場所にお寺を建てるように」という神託を受けたことから神光院と名付けられました。

本堂には、空海が自ら刻んだと伝えられている弘法大師像が祀られており、厄除大師と呼ばれています。

神光院の本堂

神光院の本堂

以上が、京の三弘法めぐりのお寺です。

今回、京の三弘法めぐりを紹介したのは、「東京の京にゃんこ&京ねずみの京都観光見聞録」さんで、約50年ぶりに復興されたという記事を読んだからです。

上記記事によると、四国八十八カ所にお参りする前に東寺で菅笠(すげがさ)を、仁和寺で金剛杖を、神光院で88のお寺に納めるお札を入れる納札箱を授かるそうです。

市バスを使えば1日で3ヶ所に巡拝可能

京都駅から東寺、仁和寺、神光院の3ヶ所に巡拝するなら、市バスを利用すると便利です。1日乗車券も購入しておくとよいでしょう。

遠い順に神光院、仁和寺、東寺と訪れる手順を以下に記しておきます。

京都駅から神光院

京都駅から市バス9号に乗車し、「神光院前」で下車します。乗車時間は約40分です。

神光院はバス停からすぐの場所に建っているので迷うことはないでしょう。

神光院から仁和寺

「神光院前」から市バス1号に乗車し、「千本北大路」で下車します。

「千本北大路」から市バス59号に乗り換え、「御室仁和寺」で下車して、すぐの場所に仁和寺があります。

乗車時間と待ち時間を合わせて約45分です。

仁和寺から東寺

「御室仁和寺」から市バス26号に乗車し、「四条大宮」で下車します。

「四条大宮」から市バス207号に乗り換え、「東寺東門前」で下車します。

乗車時間と待ち時間を合わせて約50分です。

移動時間と参拝時間を合わせて1ヶ所2時間程度とすると、約6時間で3ヶ所にお参りできますね。

昼食の時間も入れると7時間ほどかかるので、午前9時から10時に京都駅を出発した方が良いでしょう。