100本の桜が植えられている勝持寺

京都市西京区の勝持寺(しょうじじ)は、花の寺と呼ばれており、春になると約100本の桜が開花し、境内を華やかにします。

勝持寺は、山の中腹に建っているので、桜の開花が京都市中心部よりも遅いだろうと予想し、4月中旬にお参りに行きました。

参道の桜

阪急バスのバス停「南春日町」から上り坂を15分ほど歩くと、勝持寺と刻まれた石柱が現れます。

その石柱の先の石段を上りきると、勝持寺の入口の仁王門が建っています。

仁王門

仁王門

仁王門の左右には、いかめしい顔をした仁王さまが2体。

思わず、門をくぐるのをためらってしまいます。

門をくぐって参道を進むと、その脇に満開のソメイヨシノが数本ありました。

参道脇のソメイヨシノ

参道脇のソメイヨシノ

ここの桜を見るだけでも十分に楽しめます。

参道には、緑色の「花の寺」と書かれた幟が置かれています。

花の寺の幟

花の寺の幟

参道の奥まで行き、受付で拝観料400円を納めて境内へ。

勝持寺は、白鳳8年(679年)に天武天皇の勅願により創建されたのが始まりで、その後、延暦10年(791年)に最澄が桓武天皇の勅願により再建しました。

まずは本堂にお参り。

次に本堂とつながっている収蔵庫の瑠璃光殿へ進み、寺宝の鑑賞です。

ここには、本尊の薬師如来像や西行法師像などが保管されています。

散り始めの西行桜

瑠璃光殿から出た後、不動堂にお参りを済ませ、いよいよ境内の桜の観賞です。

まず最初に見に行ったのが、下の写真に写っている西行桜です。

西行桜

西行桜

上の方は、まだまだ花がたくさん咲いていたのですが、下の方の枝は、ほとんど散っていました。

訪れた時期が若干遅かったようです。

西行は、平安時代後期の僧で、元は鳥羽上皇に仕えていた佐藤義清(さとうのりきよ)という北面の武士でした。

彼は、ここ勝持寺で出家し、庵を結び1本の桜を植えました。

その桜が、西行桜です。

当寺が花の寺と呼ばれるようになったのも、この西行桜が理由です。

見ごろの紅枝垂れ桜とソメイヨシノの屋根

西行桜を見た後は、桜ヶ丘と呼ばれる場所に向かいました。

ここには、その名のとおり、多くの桜が植えられており、特に紅枝垂れ桜が目立っていました。

紅枝垂れ桜

紅枝垂れ桜

紅枝垂れ桜は、ちょうど見ごろを迎えており、花の色も濃いピンク色を保っていました。

花の色が濃い

花の色が濃い

ソメイヨシノが見ごたえがあるのが、瑠璃光殿の前の石垣下の一帯です。

絶妙な感覚で植えられたソメイヨシノが、空中で枝を重ね、薄いピンク色の屋根を作っています。

ソメイヨシノの屋根

ソメイヨシノの屋根

ソメイヨシノは、やや盛りを過ぎた様子でした。

満開のときに訪れると、頭上はもっと多くの花で覆われていたんでしょうね。

境内の拝観後は、受付付近の庭園の前の椅子に座って、しばし休憩。

庭園越しに見るソメイヨシノも見事ですね。

拝観受付近くの庭園

拝観受付近くの庭園

帰りは、東門近くの塀際のソメイヨシノを見ました。

塀際の桜

塀際の桜

ここのソメイヨシノは満開で、境内の桜よりも良い状態でしたよ。

満開のソメイヨシノ

満開のソメイヨシノ

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