毎年、春と秋に一般公開される京都御所。
2012年の春は、4月4日から8日までが公開期間です。
春の一般公開は、桜の開花と重なるので、お花見を兼ねて京都御所を拝観できるのが良いですね。
ということで、公開初日に京都御所に訪れたので、今回の記事ではその内容をお伝えします。
馬具と板輿の展示
京都御所の一般公開の入口は、敷地の西に建つ宜秋門です。
御所内に入るには、門の前で手荷物検査を受けなければなりません。
カバンの中を警備のお巡りさんに見せて、問題がなければ、御所内に入ることができます。
御所の中は、反時計回りに進んでいきます。
最初に目にするのは、公家が利用した玄関の御車寄(おくるまよせ)です。毎日午前10時に出勤し、午後3時に退出していたそうです。
次は、公家の控室の諸大夫(しょだいぶ)の間、殿上人(てんじょうびと)の間、公卿(くぎょう)の間へ進みます。それぞれの部屋には、桜、鶴、虎の襖絵があります。
これらの部屋がある建物の後ろには、天皇陛下の玄関の新御車寄(しんみくるまよせ)があります。
御所内の南に進むと、朱色の承明門が現れます。
門越しには、紫宸殿(ししんでん)を見ることができます。
たくさんの方が、ここから紫宸殿を眺めていました。
承明門を過ぎ、紫宸殿に進む入口となっている日華門の近くには、嵯峨御流、御室流、月輪未生流の活花が展示されています。
こういった活花を部屋に飾るだけでも、雰囲気がガラッと変わるんでしょうね。
活花を観た後は、紫宸殿へ。
左近の桜は、まだつぼみの状態でした。
紫宸殿は、京都御所の正殿で、即位礼などの重要な儀式が行われる建物です。
とても大きな建物なので、その姿に圧倒されます。
紫宸殿の次は、清涼殿を過ぎて宜陽殿に向かいます。
ここには、馬具が展示されていました。
胸懸(むねがい)、鞍、鐙(あぶみ)など展示されている馬具は、どのように馬につけるのかわかるように馬の写真で説明されています。
馬具の展示を見た後は、小御所へと向かいます。
小御所には、内親王のお成りをイメージした人形たちが展示されています。
輿は、腰のあたりに添えて運ぶ腰輿(ようよ)で、春慶塗の塗輿(板輿)だそうです。
小御所の前には、御池庭が広がります。
曇り空だったので、寒々しい写真になってしまいました。
小御所から御学問所(おがくもんじょ)、御常御殿(おつねごてん)と進み、御三間(おみま)に到着。
御三間の前には、ピンク色の梅が咲いていました。
そして、出口へ。
春の京都御所の一般公開の見どころは、何と言っても出口付近に植えられている枝垂れ桜です。
しかし、公開初日は枝垂桜が咲き始めたばかりで、あまり華やかではありませんでした。
一般公開の後半に訪れた方が良かったようですね。
出水の枝垂れ桜と近衛邸跡の糸桜
京都御所の枝垂桜は、まだ見ごろではありませんでしたが、京都御苑内南西の出水の枝垂れ桜は、満開に近い状態で見ごろを迎えていました。
この枝垂桜は、観光客の方に大人気で、多くの方が記念撮影をしていました。
御苑内の北にある近衛邸跡の糸桜は満開です。
京都御所の拝観後に空が晴れてきたので、良い感じで撮影できました。
近衛邸跡の糸桜は、何本も植えられており、その多くが8分咲きから満開の状態でしたが、遅咲きの糸桜は、まだ開花前でした。
桃林も見ごろ
京都御所の宜秋門近くにある桃林も見ごろを迎えていました。
白色、ピンク色、赤色の花が満開です。
地面には、誰かが桃の花で作ったハートがありました。
桃林は、京都御所の一般公開の間は見ごろを保っていそうですね。