電気電波の神様を祀る電電宮

京都市西京区の嵐山に法輪寺というお寺があります。

渡月橋の北側から嵐山を見ると、その中腹に朱色の多宝塔が建っているのが見えますが、そこが法輪寺の境内になります。

その法輪寺の境内には、電気電波の神様を祀る電電宮(でんでんぐう)という鎮守社があります。

電電塔

法輪寺の入口は、渡月橋の南から5分ほど歩くと到着します。

門の奥には長い石段がありますが、上ってみると、はじめに想像していたよりも短く感じます。

法輪寺の入口

法輪寺の入口

その石段の真ん中より下の右側に電電塔があります。

電電塔

電電塔

説明書によると、電電塔は、電気電波の発展に貢献したエジソンとヘルツの功績を讃え、彼らの霊を慰めるために建立されたものだそうです。

上の写真に写っている壁の左側にはヘルツ、右側にはエジソンの顔が描かれています。

電気電波の関係者が再興した電電宮

さらに石段を上っていくと、今度は左側に朱色の鳥居が現れます。

この鳥居は、電気電波の神様を祀る電電宮のものです。

電電宮の鳥居

電電宮の鳥居

鳥居をくぐると、脇に小さな賽銭箱が置かれた拝殿があります。

その奥に見える建物が本殿です。

電電宮の境内

電電宮の境内

電電宮に祀られている電気電波の神は、電電明神と呼ばれています。

幕末、長州藩が京都に乱入した蛤御門(はまぐりごもん)の変(1864年)で、電電宮は法輪寺とともに焼失しました。

蛤御門の変では、渡月橋の北に建つ天龍寺も被害を受けていますね。

さて、焼失した後の法輪寺は、大正時代に再建されています。

しかし、この時には電電宮は再建されませんでした。

現在の社殿が建てられたのは、昭和44年(1969年)のことで、電気電波関係の人たちが協力して、電電宮の再建をしました。

電電塔が建立されたのもこの時です。

現代社会では、電気や電波がなければ、仕事や生活に支障が出ます。

電気がなければパソコンを使うことができませんし、電波がなければインターネットにも接続できません。

もちろん、私も電車に乗って京都を散策できなくなりますし、ブログも書けなくなってしまいます。

現在、便利な生活をすることができているのは、電気や電波のおかげなので、嵐山に訪れた時は、法輪寺の電電宮に感謝の意を込めてお参りしなければいけませんね。

電電宮へのお参りの後は、法輪寺の境内から京都市街を眺めてみてはいかがでしょうか。

比叡山や京都タワーも望むことができますよ。

なお、法輪寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。