護王神社と猪

京都御所の蛤御門近くに護王神社という神社があります。この神社に入ると一般的な神社と比較して少し変わった雰囲気が漂っています。

どこが変わっているのか?

そう、それは護王神社が猪ばかりということです。

和気清麻呂と猪

護王神社が猪ばかりということには、祭神の和気清麻呂と関係があります。

猪の巨大絵馬。境内には、いたるところに猪がいる。

猪の巨大絵馬。境内には、いたるところに猪がいる。

和気清麻呂は、神護景雲3年(769年)に道鏡が宇佐八幡の神託によって皇位を奪おうとした際に活躍した人物です。

そもそも道鏡が言う宇佐八幡の神託はハッタリじゃないかと思った清麻呂は、自ら宇佐八幡宮におもむき、その真偽を確かめました。

そして、その神託が偽りであったことがわかり、道鏡が皇位に就くことを見事阻止したわけです。

これをおもしろく思わない道鏡は、腹いせに清麻呂を大隅の国に島流しにします。

島流しにあった清麻呂は、途中、お礼に宇佐八幡に参詣することにしました。するとどこからともなく300頭もの猪がやってきて、宇佐八幡まで清麻呂を守り、道案内をしてくれたそうです。

また、清麻呂は、足が萎えて悩んでいたのですが、これも不思議と治ったとされます。

そこで、護王神社では、祭神の和気清麻呂を助けた猪を霊猪として敬っているんですね。

護王神社の境内を見渡すと狛犬のかわりに狛猪がいたり、猪のコレクションが棚に飾ってたりします。いろいろ見て回るといたるところに猪がいておもしろいですよ。塀の瓦の上にもひっそりといるので探してみてください。

ちなみに護王神社の由緒などについては下記ページを参考にしてみてください。

また、他のブログやサイトでも護王神社と猪のことについて書かれたものがあったので、紹介しておきます。

「京都のご利益さん」というサイトでは、護王神社のご利益について詳しく書かれています。厄除け・災難除け、子供守護などたくさんのご利益があり、亥年生まれの方には特にご利益があるそうです。

「ぶらり寺社めぐり」さんのサイトでは、護王神社の写真が多く掲載されています。明治32年に発行された和気清麻呂と護王神社が描かれた10円札の写真も興味深いですね。

「ふぉっとする京都」さんのブログや「ジャパン京都ネット」さんのサイトでも多くの写真が掲載されています。「ふぉっとする京都」さんのページは猪の写真が中心ですね。「ジャパン京都ネット」さんのほうは境内を隅々まで撮影されています。

  • 護王神社/イノシシの神社: ふぉっとする京都 2014年7月4日追記:左記サイトは閉鎖しています。
  • ジャパン京都ネット 京都写真館 護王神社の猪 2013年4月1日追記:左記サイトは閉鎖しています。

亥年の方もそうでない方も護王神社の猪をみると愛着がわいてくるので、ぜひ訪れてみてください。